どうも！！！元タイ現地採用→外資系IT勤務のピーピーです(´・ω・｀)ﾄﾞｳﾓ~
久々に胸が熱くなる作品に出会ったので、ネタバラシは控えめにご紹介したいと感想を記事にしたいと思います。山崎豊子さんの代表作である沈まぬ太陽、こちら映画とドラマどちらも作品になっており、自分はドラマの方を観ました。１作品１時間だとしたら、２０本ありますので２０時間ですね。土日でぶっ続けに観ました。それくらいサラリーマンやってる人間なら、主人公である恩地 元の熱いリーマン人生に共感されて、観てしまうと思います。本作品は実在したモデルの人間を基に作られたものになります。昭和の労働者がどれだけハードに働き、一方で自分たちの労働環境向上のために会社と戦っていたのか、平成生まれの自分からすると絶対できないようなと思ってしまう。戦争を経験した世代は、とにかく行動力がすごいですね。
昭和のJALが想像を超えたブラック企業だった
ナショナルフラッグキャリアであるANAとJALといえば、コロナから立ち直れていないところはありますが、それでも就活生が憧れる企業です。労働環境も整っている印象ですが、昭和のJALは本当に超絶ブラック企業であったことが作品を通して感じることができます。
本作品の主人公のモデルである小倉寛太郎さんは、労働組合の委員長として２年間労働環境向上のために会社に働きかけ、ストライキまで起こします。結果的に社員の待遇は向上したものの、２年後に会社からカラチ、テヘラン、ナイロビへと１０年間へ海外勤務を命じられ、たまい回しにされる報復人事を受けます。通常であれば２年の海外勤務が終われば一度は日本に戻すのが社内規定にも関わらず、連続で１０年もそれもどんどん過酷な国へと海外転勤させられるのです。令和の時代にこれやったら完璧アウトですが、当時は実際にこんな人権を無視した転勤があったんですね・・・。
それだけではなく、本作品では昭和にあった賄賂から、裏金から、ドロドロした社内政治の世界までJALがどれだけ利権にまみれた酷い会社であったか描かれており、今のクリーンなナショナルフラッグ・キャリアとは考えられない会社だったようです。
実際は３回もアフリカへ海外勤務させられてた
本作品では、主人公である恩地元が２度のアフリカ勤務を命じられ、こんなことありかよ・・・と昔のJALの卑劣さと、恩地への気の毒さで観てる側もいたたまれない気持ちになります。しかし、実際の小倉寛太郎さんは３回もアフリカへ行っていることを知り、二度驚かされるのです・・・。
本人のインタビュー
こういうことをやっていたんですけど、このままではどうにもならん。どうせ昔の予算室とかは俺をいれないから、現場でもっと会社の役に立つところだったらどうかっていうことで、それだっから10年たってるけど、かつて知っているからということでナイロビに行っているところに、御巣鷹山の事故が起こったんです。『沈まぬ太陽』ではナイロビに２回行っているが実は３回行っている。読者が何がなんだかわからなくなっちゃうということで２回にしたんです。
昭和のサラリーマンの実情を考えると親の言っていたことが分かる
僕の祖父も、親もサラリーマンにはならない方がいいと口酸っぱくして幼少期から言ってきたんです。だからこそ、医療系の学部に入学して、手に職を持たせたく自分は学部選びの際は助言通りの道を選ぶのですが、結局今こうやってIT業界でサラリーマンしています。正直、この昭和の猛烈な働き方、人権無視の左遷人事を行ってきたJALを観るとこれは氷山の一角であり、大なり小なりこのようなパワハラが当たり前に行われていたことが容易に想像できます。そりゃ〜親もサラリーマンはおすすめしないよなとは思います。しかし、結果的に令和のサラリーマンライフはリモートワークから、コンプライアンスや労働環境の向上もあり、当時と比べると天国のような働き方ができます。僕はサラリーマン選んでよかったなと心から思うのですが、昭和の時と同じような働き方を求められたら無理だったろうなと思うのです・・・。
恩地元のようなタフなリーマンを目指したい
現地採用から帰国して、温々とリーマン生活している自分ですが、恩地元のアフリカでのタフな海外生活を観ていると自分もまた東南アジア、それかもっとタフさが求められるインドなどで海外ビジネスマンに挑戦したいなと思ってしまうのです。最後はアフリカの広大な大地に魅せられ、癒やされていた主人公、住めば都なのかもしれないですね。それでも当時の日本人がほとんどいないアフリカでゼロベースから支店を立ち上げて、道を切り開くというのは想像を絶するものがあるとは思いますが・・・。自分の海外でまた現地採用したいとは比較してはいけないかもしれません。
普段本をそこまで読まないのですが、気に入った作品だったため本まで買ってしまいました。少しずつ読みながら、次は小説からストーリーに触れてみたいと思います。
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